住まいのことで不安のある方へ
ウィメンズネット・こうべでは、シングルマザー・離婚を考えている女性のお部屋探しの相談に応じています(無料)。
- 新しいお住まいのご相談は、フォームからお送りください。
- 不動産屋への同行なども無料です。
- マンション、アパートなどのご希望に応じます。
- 伊丹から姫路までの沿線沿いでお探しします。
- ウィメンズが管理するサブリース物件などもご紹介可能です。
お電話の場合は、080-7666-2797(月~金 10時から16時)にご連絡ください。
※時間外はフォームからご連絡ください。
私たちが行う居住支援事業について
はじめに
~ウィメンズネット・こうべと居住支援~
当団体は、阪神淡路大震災を契機にDV被害女性の支援を始め、30年になります。2004年には、民間シェルター「ともだちの家」(現在、兵庫県内唯一の民間シェルター)を開設しました。DV被害女性と子どもが夫の暴力から逃れるためには、安全な住居の確保が不可欠です。しかし所持金も少なく、保証人もないため住居が確保できず、夫の暴力に耐えている女性は少なくありません。
被害女性が住居を確保するための相談に対応し、所持金がない場合は生活保護課に同行して保護申請を手伝い、また転居費用確保の支援や、不動産屋への同行支援もしてきました。DV相談件数は毎年500件程度あり、年間100件ほどの居住支援を行っています。従来から行ってきた家探しのお手伝いを、居住支援事業として拡充したいと思い、居住支援法人※の活動を始めました。
居住支援法人とは、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(通称:住宅セーフティネット法)に基づき、居住支援を行う法人として、都道府県が指定するものです。
都道府県は、住宅確保要配慮者の居住支援に係る新たな担い手として、団体を指定することが可能となっています。
兵庫県「居住支援法人の指定」
母子家庭も住まいの確保が困難です。現在シングルマザーの8割は働いていますが、平均収入は200万円、全国平均の3分の1程度です。震災時、あるシングルマザーは「収入は半分だけど家賃は平等」と笑っておられました。当時も母子家庭の収入は一般家庭の3割。27年たっても、母子家庭の貧困問題は深刻です。
当団体では、シングルマザーと子どものための居場所 WACCA(わっか)を神戸市内に常設で開設し、学習支援や食料支援等も行っています。様々な相談に対応していますが、居住の相談も多いです。劣悪な住環境から精神を病んだり、母子関係が悪化した人がいます。3万円の家賃の1ルームで暮らしている方から「息苦しさから、つい子どもに当たってしまう」という嘆きを聞きました。母子家庭の居住貧困は、最近になってようやく問題とされるようになりました。家賃補助などの支援施策を期待しています。
2019年度居住支援事業実施内容
- 住まいが必要な方に対する支援
- 入居前支援
- メール・対面での相談
- 不動産事業者への物件案内依頼
- 内覧同行
- 入居中支援
- 他団体(フードバンク関西、フリーヘルプ)と協力して、食料や衣料品を提供する。
- 居場所を提供する。(絵本カフェ、アロハヨガ、コスモスの会、オリーブの会)
- 就業準備、お仕事相談、女性相談などの生活相談
- 入居前支援
- 居住支援体制のネットワークづくり
相談の現場から
- 相談メールを受けてから2か月半かかったが、気に入った住まいを見つけることができて、引っ越しされた。「幸せな人生に向けて前進中」と、明るく元気になられた。
- 3人の子どもの学校、クラブ活動、実家の親、元夫の親の居住地域から離れたいなど、迷うことが多く「どこに相談していいかわからない」と来られたIさん。2時間お話を伺い、高校への転入、県内移住などの情報を提供し、「自分を大事に」と励ました。「やっと話を聞いてもらえた、分かってもらえた」と涙を流され、明るい表情で帰られた。
- 中古の家具、家電製品を扱う事業者の協力を得て、安価で販売してもらえて大変に喜ばれた。
- 「生活保護」を受給されている方は、了解を得てケースワーカーに連絡して連携に配慮した結果、転居をスムーズに進めることができた。
- 引っ越し希望で来られたが、よく話を聞いたうえで就業準備事業につなげた。
- 「家探し」のご相談だったが、聞き取りを進める中で、「命を守る」ことを優先すべきと判断し、関係機関につないだ。
- 相談メールが入ったが、「家が見つかった」「自力で頑張ってみる」など、面談に到らなかったものもあった。
- シングルマザーのための居住支援に関して、大変に熱心で理解もある不動産事業者に協力いただいているので、心強い。ベテランの不動産事業者の方には、教えていただくことも多い。