〈活動報告〉ともだちの家、デートDV防止授業

今回は、2020年11月~2021年2月までの「ともだちの家」と「デートDV防止授業」の活動についてご報告いたします。これからはウィメンズネット・こうべの事業の様子をホームページ上でも積極的にご報告させていただきたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。

ともだちの家

「ともだちの家」は当団体が運営する女性や子どもたちのための緊急避難施設(シェルター)です。「ともだちの家」入所希望者は多く、昨年末から常にほぼ満室状態が続いております。そのためお断りせざるを得ないケースもあり、やるせない気持ちを抱くこともあります。しかし、せめて入所された方々には安心して心と体を休められる場を提供したいと、スタッフ一同全力を尽くしております。
それでは、以下、「ともだちの家」担当スタッフより、入居されている子どもたちに実施している取り組みについてご紹介いたします。

友だちの家に入られた5歳以上のお子さんには、「私の青いノート」プレゼントし一緒に読みます。
その本には、シェルターとはどのようなところか、家の中でおこったことについて、夫婦の間の暴力は子どものせいではない、暴力を選ばない解決方法について等お子さんの年齢に応じてわかりやすく説明してあります。
暴力や気持ちについて書き込むところもあり、子どもたちは思いおもいに書き込んでいます。
両親の暴力について「私のせいかな・・と思っていた」と言う子どもは多いです。何年もそう思って生活してきたかと思うと、聞いているスタッフも胸が締め付けられる思いになりますが、「子どものせいではないよ」と言ってあげることで、安堵する子どもの顔が伺えます。
友だちの家におられるのは短い期間ですが、子どもの気持ちをしっかり聞く時間は必要だなと思います。

デートDV防止授業

ウィメンズネット・こうべでは、中学校から大学を中心にDV・デートDV防止教育に取り組んでいます。今回はコロナ禍においてどのようにデートDV防止授業を行っているかをご報告いたします。

高校では初めての別室からの双方向のリモート授業でした。
劇は事前に学校でビデオ撮影していて、劇を演じた感想も、司会係がリポートし、とてもスムーズに授業が進みました。こちらからの質問には、挙手してもらうとこちらからもよく見え、対面授業と変わらなく感じられました。別室からのリモート授業ではありましたが、時間があったのでグループワークも先生の協力を得て実施することができ、授業後、担任の先生がグループ分けや発言を促すサポートをしてくださり、積極的な意見が出ていた様子を聞くことができました。

中学校でも初めての視聴覚室からのリモート授業をしました。リモートのため劇を前もって学校でビデオ撮影していましたが、校庭や廊下での撮影等工夫が凝らしてあってとてもよかったです。ジェンダーギャップ指数を問うところでは、こちらからは見えないですが順位を挙手してもらいました。休憩時間に生徒会長が訪ねてきて、その様子も話してくれて、参加型の可能性を感じることができました。視聴覚室からのリモート授業でしたが、時間があったのでグループワークも先生の協力を得て実施することができました。視聴覚室の上の部屋が教室だったので、グループ分けも椅子を移動する音で想像でき、可能でした。授業後、担任の先生がグループ分けや発言を促すサポートをしてくださり、積極的な意見が出ていた様子を聞くことができ、一方向からのリモート授業でも、グループワークなどの可能性が感じられる良い機会でした。