~あなたにも知ってほしい~民間シェルタースタッフってこんなことをしています

画像:手を繋ぐ女性

今回は活動報告として、ウィメンズネット・こうべでサポーターとして働いているスタッフにインタビューをしました。インタビューを通して、日々支援の現場で働いているスタッフの様子や活動について皆様のご理解をもっと深められたらと思っております。
実際に被害者の方に相談された際にどうすればいいのか、ということも聞いておりますので、ぜひ最後までご一読くださいませ。

― 日々どんなお仕事をされていますか?

色々なことをしています。事務所の掃除や朝のチェックイン(スタッフ間の朝のミーティング)から始まり、電話・面接相談、同行支援、それらの支援記録の作成、それから新人スタッフ育成のために研修も行っています。

― ウィメンズネット・こうべではDV被害者の緊急一時保護も行っていますが、当事者の方々の心のケアとしてどのような勉強や訓練をされていますか?

その都度、様々な民間支援団体や公的機関の研修を受けています。例えば、そもそもDVとは何かということ、そしてDV被害者のトラウマからの回復について学びました。また、傾聴のトレーニングもしています。

たくさん研修を受けましたが、やはり現場での実践から学ぶことが一番大きいですね。

― DV被害に遭われた方に声掛けをする際、どのようなことを言うように心がけていますか?

当事者の方々がご自分の持っている力に気づいていただけるよう、その方が出来ていることを認めるようにしています。

例えばお部屋を綺麗に使っていらっしゃったら「お掃除頑張っているね」とか、子育て中のお母さんだったら「子育て頑張ってるね」など。

当事者の方々はDVによって自信や自尊心を失っている場合も多いので、そんな苦しい状況の中で自分はよく頑張っているんだということに気付き、希望を持ってもらえたらと思っています。

― 逆に言ってはいけないことは何ですか?

「なんでもっと早く出てこなかったの?」ですとか「あなたにも落ち度があるんじゃないの?」というような、その方の持っている力を削ぐような言葉ですね。

― 一般の方でもDV被害に関する相談を受ける場合があるかと思います。相談をされたときは、まず何をするべきですか?

被害を打ち明けるのは勇気が必要なことなので、まずは「よく話してくれたね、話してくれてありがとう」「あなたは悪くないよ」と伝えるのが大切です。このような「あなたのことを信じている」というメッセージは、被害を受けた方にとって大きな力になると思います。

それから専門的な相談窓口を紹介して、必要であれば一緒に相談機関などに同行すると心強いと思います。

― 最後に、この仕事のやりがいを教えてください。

緊急一時保護だけでなく、その後の支援にも関われるところです。当事者の方が新たな生活で落ち着いてこられた時や、お子さんのいる方だったら子どもの成長を共に喜べた時。自分から何かできるようになった様子が垣間見えた時に嬉しいなと思います。

ウィメンズネット・こうべでは、活動の性質のこともあり、今まであまりスタッフの声は発信していませんでした。しかし、DVを許さないコミュニティー、そして社会づくりをする上でも、ウィメンズネット・こうべの活動をもっと皆様に知っていただく必要性を感じております。
これからも通常の活動報告をはじめ、今回のようなスタッフの声ももっと発信していきます。今後とも応援よろしくお願いいたします!